学生時代にたまに学校に置いてあるものに寄贈という文字が入っていたことを覚えています。卒業式に学校から生徒へ印鑑や目覚まし時計の記念品を代表で生徒さんが受け取ることは見たことがありますが、生徒さんから学校側への卒業記念品授与というのはなかなか見たことがありませんよね。生徒さんたちから学校への卒業記念品の選び方や選ぶ際の流れ、金額などをご紹介 します。
学校への卒業記念品(寄贈品)を選定する時期
学校への卒業記念品は、多くの場合、受験や進路が決まりきる前に決めてしまうようです。大抵は、秋頃から12月までの間、冬休みが入る前に全ての調整を終えておくようです。これまでの慣習で決まっている業者さんに注文するようなところや昨年までの引き継ぎで決まっているような学 校も多いようですが、最近では、ネットで色々探せることもあり、「今までと同じようなものは嫌だ」 「自分たちが寄贈したことが記念になるものを」「マンネリからの脱却」など気持ちの自分たちの学年らしいものを記念品にしたいという方も増え、さらには、一人一人お金を出す親御さんが少しでも納得してもらえるような配慮として、協議を重ねるために選定する時期が早まってきているようです。
記念品の金額とは
学校から生徒さんへの卒業記念品は、2,000円〜3,000円程度が一般的なようですが、生徒さん から学校への卒業記念品は、公立校では10万円から30万円というのが多いようです。私立の学校さんだとその金額もピンキリなようですが、有名私立学校では結構な金額のものを贈呈することもあるようです。多くの場合「卒業費」「PTA費」といった区分ですでに記念品用のお金を収めて いることが多く一人一人の持ち出しはこれ以上ない中でやりくりしていくことがほとんどかと思います。
記念品の種類とトレンド
学校に大きな古い時計があってそこに寄贈者の名前が書いてあったりすることを目にしたことは ありますか?顕微鏡や、図書館の本にもそういうものって多いですよね。そのように、多くの場合 は、今後も在校生たちが使い続けられるものを贈呈したくなります。現代になって多種多様な教 育現場の中で、やはり注目なのが、現代に合わせてリメイクされた品々です。例えば、黒板ではなく、プリンター機能付きのホワイトボード、プリンターではなくて3Dプリンターなど昔からあるも のなんですが、機能が向上して現代にあった製品になっているものなどはこれからの時代にはふさわしい卒業記念品かもしれません。 そのほか、プログラミングの授業で使用できるタブレットやノートパソコン、最近では、文化祭など で生徒さんが作った映像を流すことも多いので、プロジェクター。さらに意外と盲点なのが、その プロジェクターを写すための白い背景などです。現代では、英語教育やプログラミング教育が小 学校から取り入れられており、情報化に合わせてなかなか手に入れにくいハード面でありがたが られるものを想定していくことがお勧めです。この寄贈品のおかげで多くのプログラマーを輩出す る地域になることもあるかも? 学校行事を思い出すと、さらに多くのものが寄贈品であることが思い出されます。体育祭で使うよ うな屋外用テントや、ライン引き、放送用の道具なども多く見当たります。古い放送のスピーカーシステムを使用していることが多いので、ワイヤレスで使用できるものなどはとても使用しやすい ものになるかと思います。 そして、現代で多く人気になっているのが、防災用の機器や用品です。例えば、先ほどもあげた 屋外テントやワイヤレスの放送機器などは防災でも活躍しますよね。文部科学省の「避難所となる公立学校施設の防災機能に関する調査結果」によると、避難所となる多くの学校施設で備蓄や飲料水、自家発電機械、トイレ環境のためのもの、通信系の機器が充分でないと調査された結果が出ています。それらを踏まえると、普段は必要のないものでも将来役に立つ災害用品が 人気の理由なのもわかります。災害用品は、生徒さんだけでなく地域の皆さんが使用できるものなので、その価値も充分高いですね。そして、もう一つ注目されているのが、熱中症対策の品です。体育館に設置できるエアークーラーや、大型の送風機なども注目されており、災害時に役にも立ちますし、行事などを事故なく安 全に執り行うことにも一役買いそうです。
まとめ
学校への卒業記念品について少しでも参考になりましたか?以前とは違い、かなり記念品を選ぶのが難しい時代ですよね。少子化で子供の数が減っているのも事実ですし、多少なりとも格差 によって生活レベルの違いもあります。教育方針も今後どのようになっていくかなども検討もつきません。それらを踏まえると、もっと広く考えて学校の中だけでなく、地域で使用できるものや自 分も使う可能性のあるものなど、多様な時代で多様な使用方法のあるものが良いかもしれませ ん。最後に、必ず、寄贈者の名前を入れてください。将来自分がこの記念品を使用したり、自分 の孫の世代まで使用する可能性もあります。その時は「あの時これを記念品として贈ってよかったな」と思い出して欲しいです。使用する方もありがたく感謝の気持ちを持って使用していければ 最高の卒業記念品になりますね。